時間を正確に把握するならアナログ時計!
もしもADHDの人で、家の時計がデジタル式しかないという方は、ぜひ大きめのアナログ時計を買ってみて下さい。その理由は、数字で時間を示すデジタル時計では、時間の感覚が今一つ掴みにくいからです。
例えば、家を出る時間まであと10分だとします。しかし、その10分間が長いのか短いのか、その間に何ができるのか…といった時間の感覚がADHDの人にはイメージしづらいのです。本来なら準備を急がねばならないのに、「まだ余裕がある」と思ってダラダラしてしまったり、つい別のことを始めてしまったりします。そして気が付くと10分があっという間に過ぎていて、慌てて家を飛び出すはめになってしまいます。それがアナログ時計では、家をでるまでの時間が視覚的に感覚として分かるので、「そろそろ支度をしないといけないな」と急いで準備をして、余裕を持って家をでることができます。
各部屋に1つずつアナログ時計を設置するのもお勧めです。掛けたり置いたりする場所としては自然と目に入るように、目線と同じ高さのところがお勧めです。但し、外出される際は、無理をしてアナログの腕時計をつけなくても構いません。何故なら、ADHDの方の中には肌の感覚過敏によって、腕時計をはじめとした、直接肌に触れる装飾品を苦手とされる人が少なくないからです。外出先で時間を知りたい時は、スマホを見れば良いので問題はありません。

お金の管理はデジタル(PayPay)がお勧め!
お金の使い方が上手くコントロールできないのも、ADHDの人によく見られるお困り事の一つだと思います。余りお金がないのに、何故か無限にあるように感じて、色々な物を衝動的にどんどん買ってしまいます。しかも、後でよく考えると、それほど必要ではない物がかなり多かったりします。
ADHDの方は、お金支払う際、現金とクレジットカードは余りお勧めできません。現金は、衝動性優位型のADHDの方の場合、文字通り衝動買いが多いので、気がついたらお財布の中にお札が殆どないという状況に陥りがちだからです。
最も避けたいのがクレジットカードです。「これが欲しい!」と思ったら、現金と違って、お財布の中にお金がない時でもパッと支払えてしまうので、衝動買いを一層加速させてしまいます。それこそ、お金が無限に使えると錯覚をしてしまいますし、いつの間にか銀行の預金残高がかなり減ってしまうので、非常に危険です。
そのようなADHDの方の悩みを解決してくれるのが「PayPay」です。やり方はごく簡単です、可能な限り、支払いはPayPay一択にして、まず月の初めに10万円ほどチャージします。それ以降、お金を使う度に、チャージした金額の数字が減っていく、つまり、毎回嫌でもお金が減っていく感覚をリアルに感じることができます。そして、PayPayで家計管理をすることで、初めて「お金って徐々に減っていくものなんだ…」と実感できるようになります。常に数字で残額が確認できるので、「まだ半月しか経っていないのに、月初に入れたお金の6割を使ってしまっているぞ。月末までお金を使うのを控えなくては…!」と思えます。それによって、無駄遣いや衝動買いを減らせるのです。
最初にお話をした「時間感覚」とは逆で、時計はアナログの方が掴みやすいのですが、お金に関しては、何故かデジタルの方が把握しやすいようです。
もっと厳密に予算管理をしたいのであれば、ひと月に使っていい分のお金を月初にPayPayにチャージして、それ以上は使わないというルールを決め手もよいでしょう。
加えてもう一つ、PayPayには大きな利点があります。それは、スマホさえあれば支払いが出来るので、お財布を忘れても何とかなるということです。忘れ物が多いADHDの方にとっては大きなメリットと言えるでしょう。さらにPayPayには別のメリットもあります。それは、家計簿の代わりとしても使えるということです。PayPayでは、購入履歴の一覧が確認できるので、いつ、何に、どの位使ったのかが把握しやすくなります。
このようにPayPayを家計簿代わりに使って、月末にお金の流れを振り返ると、より無駄遣いが減らせるかもしれません。
このコラムを読まれまして、気になる点がありました方や、
興味・関心を抱かれた方は、どうぞ当院まで、
お気軽にお問い合わせください。
当院では、
睡眠障害(不眠症)、不安症、うつ病、躁うつ病、適応障害、
強迫症、摂食障害、月経前症候群(PMS)、統合失調症、
過敏性腸症候群、自律神経失調症、心身症、パニック症など、
皆様の抱えるこころのお悩みに対して、
心身両面からの治療とサポートを行っております。
当院では、ご希望の患者様に、ウェクスラー成人知能検査(WAIS)を施行することが可能な医療機関となっております。
ご自身の能力の凸凹の可能性が気になられる患者様、とりわけ発達障害(ADHDやASD)の可能性を危惧されている患者様は、御診察の際に、その旨を当院医師にお申し出頂けましたら幸いです。
監修者:
新宿ペリカンこころクリニック
院長 佐々木 裕人
資格等:精神保健指定医、精神科指導医・専門医
所属学会:日本精神神経学会
参考引用文献:『「普通」ができないADHD脳のトリセツ』


