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更年期には不眠症が起こりやすい?!

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更年期には不眠症が起こりやすい?!

女性の場合、更年期を境に増えてくる不調の一つが「不眠」です。中でも特に多いのが、夜中に何度も目が覚める「中途覚醒」です。途中で目が覚めても。再度眠れれば問題はありませんが、その後寝付けなくなると睡眠に対する満足度が大きく低下します。

 

 

睡眠は脳波をもとに2つの時間帯に分けられます。「ノンレム睡眠」は脳を休める時間で1~4段階に分けられ、このうち脳波の周波数の低い部分が中心の最も深い睡眠を「徐波睡眠」と呼びます。一方、身体を休める時間が「レム睡眠」です。眠りが浅く、眼球が動き、夢を見るのもレム睡眠の時間帯です。

 

 

十分な徐波睡眠を得られないと、中途覚醒や熟眠障害を招くため、この寝入りの3時間を充実したものにすることで、これらのトラブルを解消することが出来ます。睡眠の状態を見直し、改善することで更年期の様々な不調が軽快していきます。

 

 

成長ホルモンで若さをキープしてストレスに強くなる!

 

 

睡眠中に分泌されるホルモンの一つに「成長ホルモン」があります。成長ホルモンは、全身に働きかけて成長を促したり、傷ついた組織を修復する作用があり、若さをキープする重要なものです。睡眠時に分泌される成長ホルモンのうち約7割は、ノンレム睡眠の中でも、特に眠りについて3時間以内に来る4段階の深い睡眠時に分泌されます。

 

 

成長ホルモンを分泌させ、スッキリと目覚めるためには、最初の3時間にいかに深く眠るかにかかっています。

 

 

逆に、ノンレム睡眠の時間に減っていくホルモンが「コルチゾール」です。コルチゾールは別名「ストレスホルモン」と呼ばれ、値が高いと攻撃性が増します。寝る前に怒っていたようなことが翌朝どうでもよく感じられたというのは、眠っている最中にコルチゾール値が下がったためです。しっかりと眠ることでストレスマネジメントもできるのです。

 

 

睡眠不足と病気の関係性

 

 

睡眠不足は、心身の健康に悪影響を与えます。メンタル面のダメージでは、睡眠不足が続くとうつ症状の発症リスクが2倍になるとのデータがあります。

 

 

睡眠不足は免疫力を低下させ、様々な病気を引き起こします。糖尿病や高血圧といた生活習慣病の発症とも深く関わっています。さらに、望ましいリズムの生活を過ごせないと乳がんの発症率を上げるとの研究報告もあります。

 

 

また、睡眠不足と認知症の関係も指摘されています。睡眠不足から糖尿病や高血圧を発症し、動脈硬化が進んで脳の血管が詰まると、脳血管性認知症に繋がります。また、アルツハイマー型認知症の原因となるアミロイドβ(ベータ)という物質の脳への蓄積も進みます。

 

 

ベストな睡眠時間は諸説ありますが、最も長生きかつ糖尿病のリスクが低いのが約7時間の睡眠です。まずは、7時間プラスαの睡眠を確保するよう心掛けましょう。

 

 

眠らないと太る?!

 

 

睡眠不足は実はダイエットの大敵です。睡眠不足の人ほどウエストが太いというデータもあるほどです。

 

 

その原因は「レプリン」と「グレリン」という2つのホルモンにあります。レプチンは脂肪細胞から作られ、食欲を抑える働きをします。睡眠時間が短くなると血中のレプチン濃度が低くなり、食欲を増進させます。データでは、8時間以上の睡眠でレプチンの濃度が下がり、食欲を抑制する効果が確認できました。

 

 

一方、グレリンとは胃の粘膜から作られる食欲を増進させるホルモンで、睡眠時間が短くなると血中濃度が高くなり、食欲を増進させます。データでは、睡眠時間が7時間を切るとグレリンの濃度が上がり、食欲を増進させることが確認できました。

 

 

このように、睡眠時間を確保し、睡眠不足を改善することで、太りにくくやせやすい体質が手に入るのです。

 

 

光をコントロールしてスムーズな入眠へ

 

 

私たちの睡眠は、想像以上に光の影響を受けています。朝、太陽の光を浴びてから約14時間~16時間後に体内で「メラトニン」という睡眠を促すホルモンが分泌されます。例えば、朝7時に太陽を浴びたら、夜の11時頃に眠たくなるという性質を持っています。入眠時によく眠れるようにするためには、日中にしっかりと太陽の光を浴びてメラトニンの産生を誘導することが大切です。

 

 

夕方以降は500ルクス程度のオレンジ色のライトをメインにし、明るい光を浴びないように気を付けて下さい。特に、パソコンやスマホなどの画面から発せられるブルーライトは、太陽光に似た白い光なので夜に浴びると脳は昼間だと認識してしまいます。

 

 

中途覚醒してトイレに行く時も、極力明かりをつけず、目に光を入れないようにすると、再び眠りやすくなります。くれぐれもスマホで時刻を確認したりしないようにしましょう。

当院では、更年期障害、睡眠障害(不眠症)をはじめ、

月経前症候群(PMS)、PMDD(月経前不快気分障害)、

うつ病、躁うつ病(双極性障害)、不安症、適応障害、

自律神経失調症、摂食障害(過食症)、パニック症、

大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)、

統合失調症、強迫症、過敏性腸症候群(IBS)など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

なお、漢方薬による治療をご希望の患者様は、

診察時に医師の方にぜひご相談下さい。当院のような心療内科では、

健康保険適用で処方することも可能です 

 

 

監修者:

新宿ペリカンこころクリニック

院長 佐々木 裕人

資格等:精神保健指定医、精神科指導医・専門医

所属学会:日本精神神経学会

 

参考引用文献:高尾 美穂著『いちばん親切な更年期の教科書』