ASD(自閉スペクトラム症)の特性のある人は、自分のこだわりが強く、自分の決めた行動パターンなどにこだわり過ぎるため、仕事全体を客観的にみて、仕事の段取りを組み立てたり、優先順位をつけたりすることが難しい場合があります。
ADHDの特性がある人は、目についたものや興味のあるものから次々と手を付けてしまい、最終的に計画通りに進められないという問題があります。また、次々と興味のあるものに手をつけているため、興味のないものは必然的に先延ばしになってしまいます。
こうした段取りに関する問題を緩和するためには、自分で色々と考える余地をなくすことが挙げられます。仕事の優先順位がつけられなければ、自分のみを頼りにせず、上司や周囲の人に優先順位を決めてもらうというのも良いでしょう。例えば、やるべき仕事をすべて書き出して、どのような順番でこなしていくべきか、周りにアドバイスを求めるというのも良いかもしれません。また、こだわりをなくすためにも仕事のパターン化などをしておくとよいでしょう。
また、集中力が続かない場合は、自分がやらなければいけないことの大まかな優先順位を上司や周囲などに話して決めておき、その上で並行して進められるものをいくつか決めておきます。そうして、飽きたら他の業務に変えていけば、効率よく進めることができます。
例えば、やるべき作業のファイルをすべて開いておいて、インターネットでの調べ物に飽きたらメール処理、メールを書くのに飽きたらワードで報告書作成、その次はエクセルで伝票入力など、複数の仕事を並行して行うようにします。こうすることで、仕事への集中力を持続させ、スケジュール通りに仕事を進めることが出来ます。

内容を事前に書いておくことで理解度が深まる
発達障害の特性を持っている人は、会議で発言者の言葉に集中し過ぎたりして、会議中に何が決まったのか、決まっていないのか全く分からなくなってしまうことがあります。
そこで、こうした問題を緩和するために実践したいのが、会議の前に事前に分かっているポイントを整理しておくことです。
具体的には、会議が開催される日時や場所、会議に出席する関係者、そして内容などをノートに書き出しておきます。これはいわば会議の予習のようなものです。中でも、会議の目的と何が決められるのかはきちんと確認しておきましょう。どのような議題を検討するのか分からなければ、上司や周囲の人に聞いてみてもよいかもしれません。
このように事前に書き出しておくと、会議の流れや発言の内容、具体的に決定された項目などを理解しやすくなります。事前の予習資料に、会議中に決まったことを赤ペンで書き入れていくと分かりやすくなります。さらに自分がやらなければいけないことも、その場で書き込むことが出来ます。
また、可能であるのならば、ボイスレコーダーなどを利用し、会議そのものを録音しておくのもよいでしょう。これなら、万が一メモを取り漏らしても、あとでもう一度確認することができます。会議で利用したホワイトボードなどは、デジカメやスマートフォンのカメラで撮影して残しておくのも助けになります。それでもどうしてもメモが取れない、会議の内容についていけない場合は、職場と相談された上で、会議そのものを動画で撮影することなども取り入れていくと良いでしょう。
当院では、
睡眠障害(不眠症)、不安症、うつ病、躁うつ病、適応障害、
強迫症、摂食障害、月経前症候群(PMS)、統合失調症、
過敏性腸症候群、自律神経失調症、心身症、パニック症など、
皆様の抱えるこころのお悩みに対して、
心身両面からの治療とサポートを行っております。
当院では、ご希望の患者様に、ウェクスラー成人知能検査(WAIS)を施行することが可能な医療機関となっております。
ご自身の能力の凸凹の可能性が気になられる患者様、とりわけ発達障害(ADHDやASD)の可能性を危惧されている患者様は、御診察の際に、その旨を当院医師にお申し出頂けましたら幸いです。
監修者:
新宿ペリカンこころクリニック
院長 佐々木 裕人
資格等:精神保健指定医、精神科指導医・専門医
所属学会:日本精神神経学会
参考引用文献:『ニュートン別冊 精神科医が語る 発達障害のすべて 改訂第2版』


