●「違和感」を覚えた瞬間から「怒り」は始まっているということ。
●「違和感」は、放置したり我慢したりすれば無くなるというものではなく、むしろ積もり重なって、怒りの度合い(強度)が増していってしまうこと。
●そもそもの「違和感(怒り)」は決定的、かつ致命的なものではないこと。(例:「隣席の人の椅子の戻し方が気になる」)
●時に、その怒りの素となった行為・行動は、相手の無意識的・無自覚のものであること(=悪意や悪気があってのことではない)。
●怒りが爆発したり、相手にぶつけてしまうような事態になる前に、穏やかに相手に自分が気になることを伝える方が、誤解や摩擦が回避できるだけでなく、本質的な解決にも繋がりやすいこと。
●あくまでもこの「違和感」は、自分の持つ価値観と照らし合わせてのことなので、相手を責めるような内容ではなく、「自分は……」「私は……」というように「Iメッセージ(アイメッセージ/私メッセージ)」で伝えるとより良いこと(同じ作業テーブルでも、気になっていない方もいるかもしれません)。
ですので、もし相手に椅子を穏やかに戻して欲しい、ということを伝えるとするならば……
「申し訳ないのですが、私は音が気になる性格なので、離席される際に気遣って頂いてもよろしいでしょうか」
という伝え方など良いかもしれません。
そのように伝えることが出来たのであれば、
相手は「ああ、こちらこそ全然意識できていなくて申し訳なかったです」と
以後気を付けてくれるようになるかもしれません。
発達障害(あるいは、その傾向)をお持ちの方には、
周囲の刺激(五感に関するもの)への過敏性がある方も少なくはありません。
また「規則やルールをしっかりと守られる」という特性から、
「こうあるべき」というご自分の価値感(ルール)があり、
それが周囲の人々に認識されづらい時に、
イライラや怒りへと発展してしまうようなこともあります。
そういったことを未然に防ぎ、お互いにとって居心地の良い環境とする為にも
「怒りは『マイルド』な内に、Iメッセージで伝える」ということを、
心の片隅に留めておいて頂けましたら幸いです。
当院では、大人の発達障害をはじめ、
うつ病、躁うつ病(双極性障害)、不安障害、適応障害、摂食障害、パニック障害、睡眠障害、自律神経失調症、強迫性障害、PMSなど、
皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、心身両面からの治療とサポートを行っております。
またご希望の方には、アンガーマネジメントについてのご相談も承っております。
今後とも、医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願いいたします。
