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やってはいけない眠り方とは…?【不眠症】

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やってはいけない眠り方とは…?【不眠症】

「帰宅してバタンキュー」は疲れが取れない

 

よく寝たのに疲れが取れないということは、何も神経質な人に限って起こることではありません。夜遅くまで残業をして、帰宅後は食事も入浴もそこそこ、バタンキューとばかりに寝てしまう人なら誰にでも起こり得ます。

 

 

仕事中、一般的に人は張りつめ緊張しています。交感神経の緊張状態です。ビジネスの様々な状況に対処するため、血圧は高めに設定され、脳血流は増え、瞳孔は開き気味、筋肉は緊張しています。

 

 

寝るにあたっては、これらは真逆な状態にならなければなりません。つまり交感神経から副交感神経の優位な状態に切り替わる必要があるのです。

 

 

ところが、出社時刻の午前9時頃からずっと交感神経の緊張が続いていると、身体がその状態に慣れてしまい、帰宅したからといって容易には切り替わりません。すると交感神経の緊張したまま、つまり身体が活動モードのまま寝床に入るということになってしまいます。

 

 

頭は冴え、体温は下がらす、筋肉は固く緊張したままです。これでは眠れないばかりか、たとえ眠れたとしても十分に副交感神経に切り替わらず、リラックスしていない状態で朝を迎えることになってしまいます。目が覚めても疲れているということになってしまうのです。

 

 

理想としては、帰宅し、食事や入浴など日常に必要なことを一通り終えてから2時間、リラックスするための時間を持ちたいところです。その2時間の間に、ストレッチをしたり、音楽を聴いたり、マッサージをしたりすることで、交感神経から副交感神経に切り替えるわけです。

 

 

帰宅の遅い人というのは、帰るやいなやバタバタと食事を摂り、カラスの行水程度に入浴し、ろくに心身のリラックスをはかることなく寝床に入ります。お酒を飲んで帰った日などは、着替えもせずにそのままベッドに倒れ込んでしまうということもあるかもしれません。これでは良い睡眠が取れるはずがありません。

 

 

平日の1日を2つに分けるとすると、「仕事で活動している時間」と「休息している時間」です。これは簡単に意識されますが、この2つのリズムが交感神経と副交感神経の切り替えによってなされているということには中々気づきません。

 

 多忙なビジネスシーンを乗り切るにあたっては、ぜひこのことを意識し、上手に切り替えをされていって下さい。そうすれば、多少の無理をしても、心身を健康に保っていくことができます。


 寝床で「書類にちょっと目を通す」はNG!

 

毎日忙しいと時間を有効に使おうとして、寝床で横になりながら、ちょっと書類に目を通しておこう等ということをついしてしまいます。気持ちは分かるのですが、これはお勧めできません。

 

 

書類に目を通すということは、日本語にしろ英語にしろ、言語を理解するという作業になります。これは、脳の前頭葉から側頭葉にある言語中枢を刺激するということで、これが眠りを邪魔してしまうのです。

 

 

文章を読んで理解するという過程を脳の機能として見ると、まず言語中枢が働き、その情報を海馬に蓄えられた過去の経験や勉強によって得られた知識(長期記憶)と頭頂葉で照らし合わされ、前頭葉において自分なりの感想や解釈がなされます。つまり、脳をフル回転させる作業なのです。筋肉の緊張も伴います。

 

 

寝床ではリラックスして脳血流は減らなくてはならないのに、これではまったく逆の減少を起こさせていることになります。

 

 

これとよく似た現象が、不眠症、とくに「寝付けない」というタイプの不眠症で起きています。前回のブログにも記載させて頂きました通り、眼つけないで布団の中で悶々としている時、人は心の中でぶつぶつと何かをつぶやいて(考えて)います。「ああ、眠れないなあ」「このまま朝になっちゃたらどうしよう」「明日のプレゼン、上手くいくかなあ」…等々です。

 

 

「つぶやく」という言語活動も当然言語中枢の働きであり、同様にそこから記憶の中枢、頭頂葉、後頭葉、前頭葉などが働いて、脳全体が刺激される結果となります。

 

 

つまり、寝床で書類に目を通すという作業と、「寝付けない」タイプの不眠症は、同じ理由で脳を活性化しているのです。

 

 

それと同じ意味で、寝ながら音楽を聴くというのもお勧めできません。特に、歌詞のついた曲は避けた方が良いでしょう。何故なら言語中枢を活性化させてしまうからです。歌詞がついていなくても、聴覚中枢を刺激するということには変わりなく、何かのイメージを想起させたり、記憶の中から何かを引き出して感情に働きかけたりするので、注意が必要です。

 

 

「脳の活性化が不眠に繋がる」というこのことを肝に銘じ、そこに通じるようなことは極力避けることが、良い睡眠を得るコツだと言えるでしょう。

当院では、睡眠障害(不眠症)をはじめ、

自律神経失調症、うつ病、躁うつ病、不安症、

パニック症、摂食障害(過食症)、適応障害、

月経前症候群(PMS)、統合失調症、強迫性障害、

大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)

過敏性腸症候群、更年期障害、心身症など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

なお、自律神経失調症の漢方薬による治療をご希望の患者様は、

診察時に医師の方にぜひご相談下さい。

当院のような心療内科では、健康保険適用で処方することも可能です。

 

 

監修者:

新宿ペリカンこころクリニック

院長 佐々木 裕人

資格等:精神保健指定医、精神科指導医・専門医

所属学会:日本精神神経学会

  

参考引用文献:森下克也著『「月曜の朝がつらい」がなくなる本