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「補中益気湯」は薬の王様?!

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「補中益気湯」は薬の王様?!

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)という薬は、「脾(ひ)」、つまり胃腸をはじめとした消化器系の働きを元気にして、様々な不調を治す漢方薬です。

 

 

「脾」の内臓を支える働きが低下すると、脱肛や胃下垂が起こります。また、「脾」の水はけを良くする働きが低下すると、めまいや頭痛、下痢などが起こります。さらに、「脾」の血が漏れないようにする働きが衰えると、生理がダラダラと続き止まりにくくなります。

 

 

漢方では、このように胃腸の働きが悪くなると、様々な不調の原因になると考えられているのです。

 

 

従って、「補中益気湯」は色々な疾患に使われます。生理がダラダラと続いてお悩みの患者様や、めまいや頭痛の患者様に、補中益気湯等という胃腸薬がなぜ効くのかを説明すると、大変時間が掛かってしまいますが、効く方には不思議なことに効果てきめんに効くのです。

 

 

補中益気湯は、名前の通り「気()」を補う処方です。「気」、即ち精神的なエネルギーを持ちあげる力があり、意欲を高め、四肢や背部のだるさをとります。また、疲れると微熱が出るタイプの人にも使われます。疲れて、鬱々とした気分を転換し、ストレスに立ち向かうにも良い処方です。

 

 

このように、補中益気湯には「升提(しょうてい)」という働きがあります。升提とは、漢方において、気虚(エネルギーの低下)により、弛緩・下垂した内臓を引き上げる働きのことを指し、胃下垂や子宮脱、脱肛といった症状に用いることができます。そして、あまり知られていないのですが、「弛緩性の便秘の改善」という働きもあります。

 

 

因みに、補中益気湯の升提作用については、「升」の字がつく「升麻」という生薬がその働きを一手に引き受けていると思われがちですが、升提作用の代表的な生薬は、柴胡・黄耆・升麻の3種で、補中益気湯にはこれらが全て含まれています。さらに、下垂した内臓を引き上げるために必要な「気」を強力に補ってくれる人参も配合されています。構成される生薬全体で升提作用を発揮しているのです。

 

 

数ある漢方処方でも、これほど手厚い組み合わせは中々見ることはできません。補中益気湯は別名を「医王湯」と呼ばれています。つまり、薬の王様という訳です。健康にとっては胃腸が一番大事と考えられていた証拠とも言えるでしょう。

当院では、自律神経失調症をはじめ、

過敏性腸症候群(IBS)うつ病、躁うつ病、

不安症、睡眠障害(不眠症)、適応障害、

パニック症、摂食障害(過食症)、心身症、

大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)

月経前症候群(PMS)、統合失調症、強迫症など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

なお、漢方薬による治療をご希望の患者様は、

診察時に医師の方にぜひご相談下さい。

当院のような心療内科では、健康保険適用で処方することも可能です。

 

監修者:

新宿ペリカンこころクリニック

院長 佐々木 裕人

資格等:精神保健指定医、精神科指導医・専門医

所属学会:日本精神神経学会

 

参考引用文献:川手 鮎子著心も体もととのう漢方の暮らし365日